2010年08月12日

続〃『小説 会計監査』

 この本の圧巻は、何と言っても第3章「大日本郵便公社民営化」の中の『民営化の真の狙い』と、小泉・竹中のやったことを明らかにしていることだろう。

ここでは、まず、米国政府が毎年10月ごろに日本政府に突きつけてくる公文書、いわゆる『要望書』に関して、日本の各産業分野に対する構造改革や規制緩和の要求、すなわち、米国企業が日本に進出する際の障害になる日本流制度を、米国流へ変更することを求める事項が、電気通信、情報技術、エネルギー、医療機器・医薬品、金融サービス、競争政策、行政慣行、民営化、法務制度、商法制度、流通制度と多岐にわたって事細かく書かれていること、そしてインターネットのGoogleで簡単に手に入るにもかかわらず、なぜか、新聞にはこんな文章があることさえ出ないこと、そして、政府はその要求内容を関係省庁へ割り振り、実現に励んできたと指摘している。


(もっとも、さすが日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」は伝えていたこと、その記事を基に共産党の国会議員は質問・追及を行っていたことは、明らかにしておかねばならない。)


第2の圧巻は、新自由主義、自由市場原理主義の実態と役割を易しく説明している高井教授の講義だろう。もちろん、分かっている人にとってはどうということのない代物ではある。だがしかし、いったい国民の中のどれくらいの人々に、ここに易しく書かれていることが伝わっていただろうか。どれだけの人々が理解していただろうか。ここに書かれていることなど目新しくもない、そんなことは分かっているという人がいたとしたら、その人に尋ねてみたい。


もし本当に多くの人が理解していたのなら、なぜ、あのときの総選挙で、民営化を推進する候補者が多数当選したのか、と。単に、小泉ブームだなどという表層的な分析では片付けられないと私などは思うのだが。


そうして第3の圧巻は、135ページ以降の『米国の事情』だ。安井衆議院議員の口を介して述べられている米国資本主義の実態は、日ごろしんぶん赤旗を読んでいる読者なり、共産党の演説を聞いている人なら、おそらくたいていの人は一度は聞いたこと、見たこと、読んだことのある内容だが、しかし、そうでない人にとっては、この小説を読んで、思わず引き込まれてしまったに違いない。


この小説の内容は、確かに、しんぶん赤旗の読者にとっては、別段どうということのない、「そんなことはとっくに知ってるよ」、と言いたくなる内容だ。


 しかし、そうではない、多くの国民に、いや大げさだ、この小説を読んで初めて事の本質を知った人々にとっては、頭をハンマーで殴られたときの衝撃であったにちがいないと想像する。

もちろん、この本は、『小説』だと、著者も断っている。しかし、ただの小説ではないところが、この『小説』のすごいところだと、私は思っている。


 『会計監査』だなんて堅苦しいタイトルのせいで手に取る向きが少ないのではないかと心配するが、しかし、ぜひ、多くの国民に、一読をお勧めしたい。
 
 

posted by flyhigh28 at 20:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月07日

出版界の破壊神か創造主か?グーグルが 目をつけたオンデマンド製本の正体

今日驚いた記事の一つが、これだ。
http://diamond.jp/series/beyond_valley/10063/

しかし、あまり成功しないような気がするな。明確な根拠はないが。紙で本を読みたいと思っている私には、オンデマンド製本に行き着くまでの工程に、なにかしら肌に合わないものを感じるのだ。

古い時代のおじさんのたわごとだろうか。。。
posted by flyhigh28 at 16:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ブログランキングのブログん家
人気ブログランキングへ
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。