2009年08月27日

「日米同盟について」(続)

一昨日の「日米同盟について」で、保守の論客・寺島実郎氏の発言について触れたが、もう少し具体的・詳細に語っている記事を読んだ。
NB ONLINE 「時流潮流」の『寺島実郎・日本総合研究所会長に聞く「戦後外交」との決別を』である。

彼は、次のように話を展開している。

「与野党が出したマニフェスト(政権公約)の中身を眺めながら、今、有権者は選択を迫られています。重要なのは個別の政策についての是非もさることながら、真に問われるべきは、背後にある「政策思想の軸」です。」に続いて、「外交転換の歴史的必然」について次のように述べている。

例えば経済・産業という「内政」と外交・安全保障という「外交」は別々に語られることが多いが、実は違う。「内政・外交一元論」と言ってもいい。それを貫く政策思想が肝要です。

 外交・安全保障の在り方を考える時、まず経済・産業の数字が大切になります。冷戦が終わったと言われた1990年、日本の貿易総額に占める米国との貿易比重は28%でした。ところが今年上半期はそれが13.7%まで下がっている。

 一方、中国との貿易を見てみると、90年のわずか3%の比重が20.4%になった。日本は、中国を中核とするアジアとの貿易比重が5割という時代を迎えている。日本の国際的な立ち位置の変化を象徴する数字と言えます。アジア、さらに言えばユーラシアとのヒト、モノ、カネの交流に軸足を置く国に大きく性格を変えたことになる。

 問 日米連携は希薄化していく。

 答 いえ、同盟外交の基軸は安定持続されるべきです。ただし、現実主義的な対応が「固定観念への回帰」では意味がない。米国との信頼関係を基盤としつつアジア、ユーラシアに重層的な信頼関係と安定的な基盤作りが求められる時代になった。アジアとの関係を重視すればこそ、米国との関係をどんな原則で見直すかが大切になる。

 私は、欧州における英国が果たしている役割を、アジアで日本が担うべく腹をくくる必要があると考えています。米国をアジアから孤立させない役割を日本が行う。そのためには日本がアジアから信頼されねばなりません。
これからの日本という国のカタチは、どうあるべきか。なかなかずしんとくる内容ではないか。

3ページ目では、さらに突っ込んでいる。
問 イラク戦争の総括もない。

 答 日本はその総括もないまま、ブッシュ政権時の安全保障構想に基づいた戦略と並走している。オバマ政権になって、「対話と協調」「核なき世界」という新しい外交思想が提示され始めているのに、日本側が固定観念で「インド洋の補給」「ソマリア沖自衛官派遣」が対米協力であり、国際貢献だと思い込んでしまったのです。

 米軍の駐留経費を見てみれば「思いやり予算」も含め年間6000億〜6500億円を日本が負担し続けている。今世紀に入ってからだけでも5兆円近い金額だ。それに米軍基地のグアム移転やイラク派兵、インド洋での給油活動などを含めると約7兆円です。それが日本の安全を保障するコストとして当然とされてきた。

 総額2兆円の定額給付金は議論になったのに基地関連では負担額について議論がなく当たり前になっている。駐留経費の7割を受け入れ国が負担しているのは日本以外ありません。

 敗戦直後の過渡的な時期に占領軍がいる事態はよくあること。しかし終戦から60余年も経つのに外国の軍隊が駐留し続けている。不自然だと思わない方が非常識です。日本が自立した国家ならば東アジアに軍事的空白を作らないようにしつつ基地の段階的縮小と地位協定の改定を提起すべきです。ただ基地の縮小は縮軍を意味し、軍の論理としては受け入れ難い。だから理由をつけて沖縄に基地を配置し続ける。
まるで共産党の演説かと思わせることが、保守の論客の口から語られている。しかし、彼は決して共産党ではない。ただ憲法9条を守り生かすことを、彼の経済活動等の中で実践しているに過ぎない。だからこそ、彼の発言は重みがあるのだろう。

最後のほうで、「米国の交渉相手を間違うな」と説いている。

そlして、
「問 ところで鳩山由紀夫・民主党代表のブレーンと言われていますが。」という問いかけに、
「答 同世代として、長い間政策論の根底のところを議論してきた関係です。政党として民主党を無原則に支持することはありません。政策を軸にした政局が関心事です。 」
と答えて終わっている。

ここは、なかなか意味深なところだが、「長い間政策論の根底のところを議論してきた」にもかかわらず、余りに国際政治経済に無定見なためなのか、「政党として民主党を無原則に支持することはありません。政策を軸にした政局が関心事です。」といわざるを得ないようだ。

保守の論客から見れば、民主党は、それくらい頼りない政党だといえるのではないだろうか。

彼の目指す方向とは必ずしも一致するわけではないが、しかし、これからの日本のあるべき姿について、日本共産党と重要なところで重なっていると言える。

まっとうな議論ができると思う。


posted by flyhigh28 at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 総選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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