2009年08月10日

「9〜10月に予測される失業者の激増」の解決策は?

再び、NB ONLINE 野口悠紀雄の「未曾有の経済危機を読む」について考える。今回は、第31回「9〜10月に予測される失業者の激増 その対策こそ次期政権の最重要課題だ」(8.8)だ。

 政治家は、選挙のことで頭がいっぱいで、「政策など考える余裕がない」というのが実情なのだろう。しかし、雇用をめぐる現実の情勢は、きわめて緊急な対策を必要としているのだ。

 これから起こりうるのは、日本社会がこれまで経験したことのない高失業社会である。ホームレスが増大し、社会不安が高まることは容易に予想されるが、それ以上に何が起きるかは、予測できない。また、経験したことがないだけに、それに対応する方法を、われわれは完全には知らない。

 しかし、そうだからといって、一刻も放置できない深刻な問題であることは言うまでもない。本来は有意義な活動を行なうことができる労働力が使われないままになるのは、日本社会全体から見ても、大きな損失である。また、家計の所得が回復しなければ消費は回復せず、したがって、経済活動が本格的に回復することもないだろう。

 まず明確にすべきは、対応の基本的方向だ。すなわち、緊急避難を続けるのか、それとも積極的な雇用創出を図るかの判断である。
(アンダーライン:ブログ主)
「まず明確にすべきは、対応の基本的方向だ」と言いながら、問題の扇の要である「正規労働者の賃金を低く抑え、さらには非正規労働者を増やすことで賃金総額を抑え、また下請け単価も極端に切り詰めて、そうしてバブル期をも凌ぐボロ儲けを果たした大企業の責任」については、一言も触れない。

「本来は有意義な活動を行なうことができる労働力が使われないままになるのは、日本社会全体から見ても、大きな損失」だと本気で思うのなら、高失業社会の到来を当然視するのではなく、このようなボロ儲けを平然と行ってきた大企業に、「雇用を守れ」「首切りを行うな」と厳しくモノを言うことを政治家に求めるべきだ。ヨーロッパでは当たり前のこんなことが、日本でできないはずがない。

この点を指摘せず、論点をそらして、雇用調整を前提とした「積極的な雇用創出」を言うのは、一見まっとうな議論のようでいて、実は甚だ無責任な話しである。

政治家にモノを言うのは、共産党の政策を、まず、きちんと読んでからにすべきだ。

前回、彼はこう言っている。

「派遣の禁止や最低賃金の引き上げは、一見して労働者に有利な政策に見える。しかし、それは、すでに採用されており解雇されるおそれがない労働者の立場から
見たものである。実際にこうした政策が導入されれば、企業は雇用を減らすことになるだろう。こうした考えは、雇用に関する経済的メカニズムを無視したもの
であり、実質的には労働者にとって不利な政策なのである。民主党には、是非、雇用に関する経済的なメカニズムを理解してもらいたい。」
「雇用に関する経済的メカニズム」などは、徹底的に中小企業をいじめ抜き、派遣であれ正規であれ徹底的に給与を押さえ込んで、バブル期をも凌ぐほどのボロ儲けをしている大企業を、無批判に許容・容認しているから言える言葉である。

こういうメカニズムを止めさせることこそが、まさに政治の仕事ではないのか。

posted by flyhigh28 at 22:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 雇用 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック

ブログランキングのブログん家
人気ブログランキングへ
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。