2009年08月04日

野口悠紀雄の見落としているもの

DIAMOND ONLINEの野口悠紀雄の『未曾有の経済危機を読む』【第30回】 2009年08月01日は、次のように言っているが、彼は大事な視点を見落としている。

『日本の潜在的失業率は14%!その解決にまったく役立たない各党の雇用政策』の中で、

 派遣の禁止や最低賃金の引き上げは、一見して労働者に有利な政策に見える。しかし、それは、すでに採用されており解雇されるおそれがない労働者の立場から見たものである。実際にこうした政策が導入されれば、企業は雇用を減らすことになるだろう。こうした考えは、雇用に関する経済的メカニズムを無視したものであり、実質的には労働者にとって不利な政策なのである。民主党には、是非、雇用に関する経済的なメカニズムを理解してもらいたい。

 共産党は、(1)労働者派遣法の抜本改正で雇用を安定させる。(2)最低賃金を全国一律で時給1000円以上に引き上げて「働く貧困層」をなくす。といった提案をしている。これも、民主党のマニフェストと同じ誤りに陥っている。

といっているが、
1.彼の言う「経済的メカニズム」の結果、大企業はこの5年間で内部留保を95兆円から120兆円に増大させた。派遣など非正規雇用を増やしたことで、「濡れ手に粟のぼろもうけ」を、このまま続けていくことを許容せよということに他ならない。

2.しかも、偽装請負、派遣期間違反など「非正規切り」の多くは現行法でも違法である。彼は、その違法行為を当然のように続けて良しという立場のようだ。

日本共産党は、『基本政策』で次のように言っている。

全国最低賃金制度を確立し、当面、最低賃金を時給1000円以上に引き上げ、くらしと地域経済の底上げをはかります。そのために、中小・零細企業には雇用保険財政なども活用して必要な賃金助成を行います。(基本政策【1】「財界・大企業中心の政治をただし、くらしと権利をまもる「ルールある経済社会」を築きます」の中の『(6)最低賃金の引き上げ、公契約法(条例)などで「働く貧困層」をなくします』

「最低賃金を1000円以上に引き上げれば中小企業は立ち行かなくなる」とは、よく言われることであるが、それは、現行のまま、大企業には減税その他で手厚く保護しながら中小企業には実質なにもしていないことを継続するということが、大前提の考え方・論立てである。

彼の言うところは、まさにそのものである。学者がいうことだからと、ついついひっかかって鵜呑みにしてはいけない。

彼は、事実を何も精査しない、安直な学者というべきである。
posted by flyhigh28 at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 総選挙 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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